Webマーケティング初心者が取り組むべき「5ステップ」

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隈本稔

Webマーケティングに興味を持ち、長崎でこれから実施しようと考えている初心者向けに、わかりやすく「Webマーケティングを始めるための5つのステップ」を紹介します。地方でまだ経験がない方でも、段階を追って実施することで効果的なマーケティングができるようになります。

すでに取り組んでいるものの、集客や成約率のアップにつながっていない人も、闇雲にあらゆる手法に手を出すのではなく「自社の商材・サービスにマッチしているか?」が非常に重要です。まずは、基本からチェックしてみましょう。

1. 目的を明確にする

まず最初に重要なのは、なぜWebマーケティングを行うのか、その目的を明確にすることです。

たとえば、以下のような目的設定があり、このステップをおろそかにしてしまうと後の施策の実行がブレてしまい、思うような結果が出なくなる恐れがあります。

認知度の向上

自社の商品やサービスの存在を広く知ってもらうことで、潜在的な顧客層を拡大する

サービス利用客の増加(集客)

Webサイトや店舗への訪問者数を増やし、売上や問い合わせの増加を目指す

顧客との関係構築

SNSやメールマガジンを通じて顧客とのコミュニケーションを深め、リピーターの育成や顧客満足度の向上を図る

販売促進

キャンペーンやプロモーションを展開し、商品の購入やサービスの利用を促進する

市場調査と分析

Web上でのユーザーの反応や行動を分析し、商品開発やサービス改善に活かす

目的がはっきりしていれば、それに基づいて最適な戦略を選び、効果的なマーケティング活動を進めることができます。また、達成状況を数値で確認しやすく、進捗をチェックしやすくなります。

2. ターゲットを明確にする

次に、誰に対してマーケティングを行うのか、ターゲットを設定することが大切です。Web上では多くの情報が飛び交っています。その中で、ただやみくもに情報を発信してもユーザーに届かないことがあります。

そのため、あなたのサービスや商品を必要とする人はどんな人かを具体的にイメージすることが大切です。

例えば、地方の飲食店であれば、「地域の30代から50代のファミリー層」や「地元の学生やビジネスマン」をターゲットにするかもしれません。ターゲット層が明確になれば、その人たちに刺さるようなメッセージやコンテンツを考えやすくなり、施策の効果も高まります。

3. マーケティング施策を選定する

次に、どのマーケティング施策を実行するかを選定します。

Webマーケティングには、以下に代表されるさまざまな手法があるため、自社の商材・サービスとマッチする手法の選択が欠かせません。(表は横にスクロールできます)

手法特徴コスト難易度効果が出る期間
SEO(検索エンジン最適化)ウェブサイトを最適化し、検索エンジンで上位表示を目指す内部リソースや外部委託費用がかかる中〜高(検索アルゴリズム理解が必要)数ヶ月〜半年以上
SNSマーケティングソーシャルメディアでの認知度向上やユーザーとの交流を図るアカウント運営は無料だが、広告出稿に費用が必要中(戦略的な運用が求められる)短期間で効果が出る可能性があるが継続が重要
リスティング広告検索エンジンや関連サイトに広告を表示でき、即効性が高いクリック課金制で競争率で費用が変動高(キーワード選定や最適化が必要)広告開始後すぐに効果が期待できる
GoogleビジネスプロフィールGoogle検索やマップでビジネス情報を無料掲載基本無料低〜中(情報更新やクチコミ対応が必要)短期間で効果が期待できる

SEO(検索エンジン最適化)

Webサイトの検索順位を上げる施策です。これにより、ターゲットユーザーが検索エンジンを使って商品やサービスを探した際に、あなたのサイトが上位に表示され、アクセスが増えやすくなります。

SNSマーケティング

XやInstagramなどのSNSを活用して、ターゲット層にアプローチします。特に若年層をターゲットにする場合、SNSは非常に有効なツールです。

リスティング広告

GoogleやYahoo!などの検索エンジンに広告を表示する手法です。少ない予算で始めやすく、特定のキーワードを設定してターゲットユーザーにピンポイントで訴求できます。

Googleビジネスプロフィール

ローカルビジネスに特に有効なツールです。Google検索やGoogleマップにお店やサービスを無料で表示でき、地元のユーザーに直接アプローチできます。店舗の営業時間や写真、レビューなども簡単に管理でき、集客効果が期待できます。地方でのビジネスや飲食店などには特に適した施策です。

これらの施策は単独で実施することもできますが、複数を組み合わせることで相乗効果を生むことが可能です。

どの施策が自分のビジネスに適しているかを検討し、実際に試してみることが成功の鍵となります。

4. 成果指標(KPI)を設定する

Webマーケティングを成功させるためには、KPI(重要業績評価指標)を設定することが不可欠です。KPIとは、「具体的にどれだけの成果を上げたいか」を数値で表すもので、以下のような具体的な目標を立てます。

  • Webサイトの月間訪問者数を500人増やす
  • SNSでのフォロワーを1000人増やす
  • Google広告の成約率2%を達成する

このように、KPIを設定することで進捗を確認しやすくなり、目標に向けた改善点を見つけることが可能です。

また、KPIを設定することで実際にどれくらいの成果が出ているかを数値で確認できるので、次に何を改善すべきかが明確になり、モチベーションも保ちやすくなります。

5. 実行と改善を繰り返す

最後に、実施した施策の効果を分析し、改善を繰り返すことが重要です。

Webマーケティングでは、一度施策を実施して終わりではなく、常にデータを確認して改善を繰り返すことが必要です。たとえば、SEOでは以下のようなPDCAを回します。

Plan(計画)

対象とするキーワードを選定する(検索ボリュームや競合を分析)
ユーザーの検索意図に合致するコンテンツの企画
競合サイトのSEO施策をリサーチし、対策の方向性を決定
内部リンク構造やメタ情報の最適化計画を立てる
ターゲット層や地域を考慮したローカルSEO戦略を計画

Do(実行)

キーワードに基づいたコンテンツを作成・公開
サイトの内部構造を最適化(URL設計、パンくずリストの整備など)
メタタグ(タイトルタグ、ディスクリプションタグ)の設定
モバイルフレンドリー対応やページ速度の改善
外部リンク(被リンク)戦略の実行

Check(評価)

Google AnalyticsやGoogle Search Consoleを使ってトラフィックや検索順位を分析
クリック率(CTR)、ページ滞在時間、直帰率などの指標を確認
インデックス状況やクロールエラーの有無をチェック
キーワードごとの検索順位をモニタリング
競合サイトとのパフォーマンス比較

Action(改善)

効果が低いキーワードの入れ替えや新たなキーワードの選定
パフォーマンスが悪いページのリライトや内容の追加
内部リンクや被リンクの見直し・強化
サイト構造やUI/UXの改善
継続的な新規コンテンツの追加と古いコンテンツの更新

このように、「PDCAサイクル(計画→実行→チェック→改善)」を繰り返すことで、マーケティングの効果を最大化し、持続的に成果を上げることができます。たとえ最初の施策で十分な成果が得られなくても、改善を繰り返すことで徐々に効果が現れることが期待できます。

まとめ:まずは1粒でもインターネット上に種を蒔いてみよう

この5つのステップに沿ってWebマーケティングを進めることで、初心者でも着実に成果を上げることができるでしょう。最初は難しく感じるかもしれませんが、インターネット上に1粒でも種を蒔いてみないと、どう成長するかは分かりません。

すべての施策に取り組む必要はないため、自社の製品・サービスとマッチ度が高い施策を選び、小さな目標を立てて一歩一歩進めていくことが大切です。

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